人間調和型情報通信システムの実現を目指して
今日の大規模でかつ複雑な情報通信システムを、人々が日常生活の中で効果的に活用できるようにするためには、利用者中心設計の考え方を越えた新しい設計パラダイムに基づくシステム構成論が必要です。本研究室では、人と社会・環境・ITを構成する多様な主体が高度に相互連携する新たなコミュニケーション環境の実現を目指し、人間調和型情報通信システムの構成論の確立に向けた研究開発を進めています。
人間調和型情報通信システムの設計開発方法論
人間調和型情報通信システムのためのアーキテクチャ、設計手法、設計開発環境、ソフトウェアプラットフォーム等、設計開発方法論に関する研究開発を行っています。
- 人間調和型情報通信システムの基本モデル、アーキテクチャ、フレームワーク
- 人間調和型情報通信システムの設計開発手法・環境
- やわらかいIoTアーキテクチャ
- IoT情報環境向けソフトウェアプラットフォーム
- 利用者提供データ流通基盤
- LPWAを用いたエージェントフレームワーク
多元情報通信基盤技術
人間調和型情報通信システムを支える各種要素技術について研究開発を行っています。また、情報通信システムを構成する多様なコンピュータ、デバイス、ネットワーク、ソフトウェア等の有効活用を図るため、各構成要素をエージェントとして構造化することで各々に能動性を与え、それらの自律的な協調により人間・システム双方にやさしいサービスを提供する多元情報通信基盤技術について研究しています。
<SDN/新世代ネットワーク技術>
- ネットワークモビリティとネットワーク管理、国際標準化
- 高可用性情報ストレージのための経路制御方式
- SDNを用いた分散ファイルストレージの効率化
- ARによる可視化・可触化ネットワーク管理技術
- クラウドコンピューティング基盤におけるライブマイグレーション高度化
- SDNにおける経路切替コストを考慮したネットワーク制御
- SDN環境におけるセキュリティ技術の高度化
- SDNを用いたストリーミングサービスのQoE制御
<エッジネットワーク技術>
- 情報流指向ワイヤレスネットワーク
- UAVを用いたワイヤレスセンサネットワークの自律管理
- エッジコンピューティングにおけるリソース検索システム
- スマートフォンを利用した実用的なD2Dネットワーク構成技術
- Software Defined Wireless Network
<センサ技術>
- 利用者指向センサネットワーク
- 異種センサによる室内の利用者位置検出
- M2M/IoTプラットフォーム
- 小型携帯端末を用いた人物の行動推定
- 距離画像センサを用いた物体の移動軌跡推定
- センサ情報のAR可視化
- UAVを用いた屋外無線センサの位置推定
<認識技術>
- 背景の変動に対して頑健な対象領域検出手法
- 腕周辺の特徴に基づく人物と物体のインタラクション検出
- 時系列の画像・深度情報を用いた人物と物体の領域抽出
- 動画情報を用いた遮蔽に対応可能な物体追跡
- 物体と人物の情報を用いたシーン認識手法
- 店頭における消費者行動の柔軟な認識手法
<インタラクション技術>
多元情報通信基盤の高度利用
多元情報通信基盤に基づく人間調和型情報通信システムの応用に関する研究開発を行っています。具体的には、高齢者や子供の見守り支援システム、健康支援システム、現実空間と仮想空間の融合システム、グリーンICTや災害支援システムへの応用等に関する研究を行っています。
<生活支援>
<グリーンICT>
- ネットワーク管理システムをベースとした情報通信システムの省電力化
- ネットワークシステムの自律的消費電力制御
- スマートメータを利用した家庭における生活状況推定
- スマートシティにおけるエネルギーマネージメント
<拡張現実>
- コミュニケーションロボットとHMDを用いた共生型テレイグジスタンスシステム
- AR技術を用いた毛筆書写技能習得支援システム
- AR技術を用いたピアノ演奏学習支援システム
- AR技術を用いた設備管理のためのナビゲーションシステム